Soracom LTE-M Button のファームウェアが新しくなりました
注意: 日本国外で販売している Soracom LTE-M Button (英語) に関する記事です。日本国内で販売している SORACOM LTE-M Button for Enterprise および SORACOM LTE-M Button Plus はファームウェアアップデートに対応していません。
Soracom LTE-M Button (以下、ボタン) の新しいファームウェア (v3134) がリリースされました。
改善点
緊急事態を通知することに適したアラートモード
緊急事態を通知することに適した アラート モードが追加されました。アラートモードは、標準のクリック機能と比較して、少ない遅延でアップリンクメッセージを優先的に送信できます。また、アラートモードでは、クリックしたことを確実に送信するために、アップリンクメッセージをキャンセルする機能が無効化されます。
さらに、アラートモードには、ネットワークスタンバイ 機能が追加されています。この機能は、連続してアップリンクメッセージを送信するために、ネットワーク接続 (セッション) を短時間確立したままにする機能です。アラートモードは、既存のハートビート動作と組み合わせることもでき、ボタンがネットワークに接続できなくなったか、電池交換が必要かを識別できます。
すべてのメッセージにバッテリー電圧を追加
これまでは Status メッセージ と Heartbeat メッセージでのみ、バッテリー電圧が含まれていたため、バッテリー電圧を取得するには、Status メッセージを別途トリガーしたり、Heartbeat を有効化したりする必要がありました。
新しいファームウェアでは、すべてのアップリンクメッセージ にバッテリー電圧が含まれます。そのため、標準のイベント (クリック) モード、タイマーモード、新しいアラートモードのすべてのモードで、ボタンのバッテリー電圧を監視できます。
自動 Status メッセージ送信
新しいファームウェアでは、自動的に Status メッセージを送信する設定も追加されました。この設定を有効化すると、ボタンは自動的に 24 時間に 1 回 Status メッセージを送信します。Status メッセージを送信したときにボタンの動作モードや設定をリモートで変更するために利用できます。その他、新しいファームウェアが見つかると、ユーザーが操作することなく自動的にボタンのファームウェアが更新されます。
LED 点滅パターンの改良
LED は、検出されたクリックの種類に応じて、1 回の短い点滅、2 回の短い点滅、または 1 回の長い点滅を示すようになり、ユーザーは意図したクリックを視覚的に確認できるようになりました。さらに、LED はネットワークに接続しているときはゆっくりと点滅し、接続してアップリンクメッセージを送信すると素早く点滅するようになりました。最後に、ボタンが新しいアラートモードに設定されている場合、LED はクリックのたびにオレンジ色に点滅し、他のモードと簡単に区別できます。
バグ修正
誤った Rising edge と Falling edge イベントの修正
ファームウェア v2220 の Rising edge と Falling edge のイベントが誤って逆に実装されていたため、ボタンのデータが「Falling edge」ではなく「Rising edge」を示していました。これは回路設計に影響を与える可能性があるため、新しいファームウェアでは、本来の意図した動作と一致させるために、これらの値を入れ替えました。
予期しない TCP アップリンクメッセージの削除
ファームウェア v2220 では、ボタンは定期的に TCP アップリンクメッセージを SORACOM Beam に送信します。このメッセージはテストに使用され、ユーザーデータを含まないが、ボタンは実際のボタンデータを UDP 経由で送信し、SORACOM Beam TCP 設定は必要ないため、 configuration not found
エラーが発生します。この TCP アップリンクメッセージは、新しいファームウェアから削除されました。
アップデート方法
ボタンのファームウェアをアップデートするには、SORACOM サポート にボタンの ICCID を連絡してください。
また、お使いのボタンが最新のファームウェアを搭載しているかどうかなど、ご不明な点がございましたら SORACOM サポート までお問い合わせください。